幼稚園教諭からみた幼稚園選びのポイント -子どもの育ちを一番に考えて-
2016/07/17
入園前のお子さんをもつ保護者の方からの問い合わせが増えてきました。
幼稚園選びのポイントとして、保育料、給食率、施設、保護者参加の行事の数、駐車場があるかどうか・・・などなど、サイトに書かれていることはいろいろありますが、子どもの育ちを考えた上での、幼稚園教諭から見た園選びのポイントをまとめたいと思います。
保育方針(園長、現場が一致しているか)
ホームページを見たり、入園説明会に参加し、その幼稚園が、どのような方針でどのような子どもを育てたいと思っているのかを把握する必要があります。
けれど、ここで気を付けないといけないのは、理想のように見える保育方針でも、現場の先生たちも同じように思っているかどうかです。
実際に保育をするのは現場の先生たちです。
そこで、どのような保育をしているのか、保育時間中に見学をしてみると良いと思います。
中には、入園説明会のために保育を行い、一斉に見てもらうという園もありますが、その場合は、見てもらうことをかなり意識しています。
先生も子どもも”その日のため”の保育をしている日ではなく、普段の保育が見られることが一番良いと思うので、一度園に連絡をし、日ごろの保育を見学できるといいですね。
遊びの中での学びを大切にしているか
幼稚園では、自由遊び(子どもが思い思いに遊ぶ)と 設定保育(保育者が意図的に経験させる活動・遊び)の二つが主軸となっています。
自由遊びといっても、ただ単に子どもを遊ばせているだけではいけません。
そして、先生は一緒に遊ぶ、見守るという役割だけではいけないのです。
これは、現役の先生でも、勘違いをしている人がまだまだ多くいます。
自由遊びの中では、こどもが好きな遊びを選んでいますが、子どもは無意識の中でも、遊びの中で気づき、考え、工夫し、協力し合えるように、保育者は環境構成をしたり、準備をしたり、時にはヒントになるようなことばがけをしたりして援助をする必要があるのです。
子どもが遊んでいる中から読み取り、展開していく必要があるので、こういった遊びを大切にしている園は、子どもの発達を考えた上での子育てを考えており、また、保育のレベルが高いです。
幼児期には、遊びを通して学ぶことが大切ですが、これは、自由遊びの中だけではなく、設定保育でも、子ども主体であるかどうかを見ていただきたいと思います。
おうちでの保育方針と合わせながら、同じ方向をむかって一緒に子どもの心身を発達を育めるような園を選ぶ。
幼稚園は託児所ではありません。預かるだけではなく、集団生活の中での育ちの場です。
その中で、何を大切にしたいのか、改めて考えた上で、園選びができるといいですね。
環境
・園舎、園庭で伸び伸びと遊ぶことができるかどうか
・栽培物、動物とのかかわりがあるか
・施設的に上記2点が難しい場合、園周辺と連携し、こどもが存分に遊んだり自然とかかわったりする場が保障されているか
先生同士のかかわり
幼稚園の中には、先生とのかかわりがぎすぎすしていたり、いじめに近い実態やパワハラも。
人を育てる仕事は、保育者として以前に、人間性が大きく影響します。
幼稚園見学の中で、先生同士のかかわりにも目を向けていただけるといいのではないでしょうか。
以上を大まかにあげましたが、実際には園とおうちとの距離、保育料等との兼ね合いもあると思います。
また、有名だからいい幼稚園であるとは限りません。
入園前に保護者支援として、週・月に1度など、プレ体験をできるところも多くあります。
大切なお子様のため、悩まれることと思いますが、保護者の方のフィーリングも大切になさってもいいかなと思います。
”この園を選んでよかった”と思える園に出逢えますように・・・。
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