先生セキララ日記 ~幼稚園の現場から~

幼児教育・子育てについて、幼稚園教諭の視点から綴ったブログです。現役の先生、保護者の方、これから先生になる人達と一緒に考えていくことを目指しています。

幼児教育・子育て全般

水・泥遊びが苦手な子への対応

2016/07/17

遊びの連続性

蒸し暑い日が続いていますね。

もうすぐプールが始まります。

遊びや行事では、切り離して考えるのではなく、連続性を大切にしています。

たとえばプールでも、いきなりプールを取り入れるのではなく、まずは、水や泥に触れる遊びからはじめるようにしています。

パンツ一丁で、水遊びや泥遊びを楽しむのです!!

大半の子は大喜びで毎日晴れることを楽しみにしていますが、中には泥・水に触れることを嫌がる子、裸になることを嫌がる子がいます。

今日は、泥・水を嫌がる子、裸になることを嫌がる子・・・Bくんに焦点をあててみたいと思います。

泥・水が苦手なBくんの遊びの経緯、かかわり方

Bくんは、年長組の子が水・泥で遊んでいる様子を見ただけでも不安になり、泣き叫びパニックになるほどでした。

そのため、初めての泥んこ遊びでも、着替える時点で号泣。

靴下を脱ぐことすら嫌がっています。

おうちでお風呂に入る時には問題はないようなので、

着替え=泥・水に触れる

ということに結びついて、着替えることを嫌がっているのだと思います。

号泣しているのは、「やりたくない」「嫌」ということを一生懸命に訴えている証。

だから「今日はしなくてもいいよ。一緒に見てよう」

と声をかけました。

しなくてもいいけれど、みんなと同じ場にいることを暗に条件にしたのです。

それほどの思いがあることを理解し、まずは、関心をもてるように、見ることで参加できるようにしました。

”しなくてもよい”ということを理解すると、少し落ち着いたようで、友達の様子を見ていました。

周りの子は、キャッキャ言いながら遊んでいます。

ずっとみていたBくんも、しばらくしすると、砂には比較的抵抗がないようで、同じ場で、砂を使って遊び始めました。

その中で、人差し指で少し水に触れてみる姿が!!!

友達の姿を見て刺激を受け、遊んでいる中で”やってみたい”と思う気持ちが芽生えたことを感じました!

今日はこれで十分!!

子どもの心が動いた瞬間を感じ、とても嬉しく思いました。

そして次の泥・水遊びの日。

うまくいったと思ってもすぐに繋がるわけではありません。

この日も朝から号泣です。

焦らず寄り添いながら、前回と同じく、洋服のまま遊べるように配慮しました。

この日は、朝方雨が降っていたので、大きな水たまりができており、周りの子は歓声をあげながら水たまりに入ったり、砂場に水を流しいれ”川”を作って遊んでいます。

しばらく慎重に遊んでいたBくんも、しばらくすると、表情は硬いものの、そっと水たまりに入り、そのうち靴やずぼんがどろどろになるまでに遊んでいました。

「楽しいね」と、思いを言葉で表現し、様子を見て、「泥んこになっちゃうから、はだかんぼになる?」とことばがけると、”バンザイ”をして、脱ぐサインを見せてくれました!!

そして、次第に表情も和らぎ、水たまりの中でバシャバシャ走り、泥・水の感触を楽しむ姿が見られました。

作戦、大成功~( *´艸`)!!

次の活動時には、自分から着替え、タライに汲んだ水を友達とかけあって「楽しいね」という声が聞かれるようになりました。

・無理強いをせず、その子のペースで参加できるようにすること

・何に重点をおくか(着替えることではなく、まずは見る事で参加する→触れてみる→楽しさを感じる)を考え援助すること

その中で ”やってみたい” ”楽しい” と感じられるようにしていくことが大切だと改めて感じました。

今後プールではどうなっていくのか、また改めてブログにのせようと思っていますので、よかったら引き続き一緒に見守っていただけたら嬉しいです。

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