食物アレルギーをもつ子が友達にどのような見方をされるか、保護者の不安
2017/12/29
保護者の不安
食物アレルギーがある保護者からの相談をうけることがあります。
食物アレルギーがあることで、周りの子から、外されていかないか、どんなふうに見られるのかが心配だということをおっしゃっていました。
年長クラスでの事例をもとに考える
子どもは他意なく、単なる疑問として「食べてるもの、なんでみんなと違うの?」ということを聞くことがあると思います。
偏見ではなく、純粋な「どうして?」という気持ち。
3歳児では、自分が食べているものと他の子が食べているもの、あまり意識がないようで、気づかない姿も見られます。
でも年長では、視野が広がり周りも見えるようになってきたぶん、違いにも気づきます。
だからといって、”仲間はずれ”につながることは、ありませんでした。
年度はじめに食物アレルギーについて伝える場を設けました。
好き嫌いではなく、食べたり触ったりすると、しんどくなること、
今その子が頑張って治療をしていること、
みんな真剣に話を聞いてくれました。
話した前と話したあと、子どもたちの様子は何も変わることはありませんでした。
それどころか友達関係が深まるにつれ、皆で配慮しようとする様子が見られました。
給食時、「先生!〇〇ちゃん、”エネルギー”(アレルギー)やし卵触ったら手あらわなだめだよ!」
その子は、自身が食べると症状が出るだけでなく、卵に触れた手で触られたりしても、症状が出るのです。
だから、皆におしぼりをもってきてもらい、その子に食物アレルギーのある食材に触れた手で触れることがないようにしていますが、おしぼりでふいたあと、「念のため」と自主的に手を洗ってくれている姿が見られました。
症状がでないよう、皆で気をつけてくれています。
だからといって、腫れ物に触る感じではなく、みんなごく自然に。
また、特別給食(保護者が特別に給食のメニューを作る)で、メニューがカレーのとき、これまで使用していたカレールーは、アレルギー反応のでる原材料が入っていたため、周りの保護者の方のご配慮で、みんなが食べられるカレールーに変えてくださったということがありました。
周りの友達だけでなく、保護者の方々のお心配りがとても嬉しく思っていました。
アレルギーだけでなく、それぞれに違うところで援助が必要
その子は、アレルギーへの対応が必要でしたが、ほかの子にも、違うところでそれぞれの援助をしています。
違いを排除するのではなく、皆が心地よく過ごすためにはどうすればよいのか、互いに考えていくことで、皆で心地よい場所をつくっていきたいと思います。
情報交換・共有できるサイトを目指しています。
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