先生セキララ日記 ~幼稚園の現場から~

幼児教育・子育てについて、幼稚園教諭の視点から綴ったブログです。現役の先生、保護者の方、これから先生になる人達と一緒に考えていくことを目指しています。

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”やりたい”・”やってみよう”という気持ちを支える要因

2019/01/02

2学期もあっという間に終わりました。
子どもたちは、日々確実に成長しています。

4月は保育室から脱走(笑)していた子も、集団で過ごすことの楽しさを感じるようになりました。
クラスの活動では、色々なことに、”やってみよう”という思いを持ち、チャレンジするようになりました。
この”やってみよう”と思う気持ちが育つには、色々な要因が育っている必要があります。

1.意欲

一つは、遊び、生活に対する意欲。
意欲が育つように、自己肯定感を高めることが大切です。
受け止めてもらっているという気持ちをもてるように、子どものありのままの姿を認めること。
自分に自信のない子は、物事に対して否定的で、”できるかな?”という不安からはいってしまいがちです。
自分の存在が受け止めてられていると感じるからこそ、ヒト・モノ・コトに対して自分から意欲的にかかわっていくことができるのだと思います。

2.自己発揮して過ごすことができているか

1つ目と少し重なりますが、自己発揮して過ごすことは、すべての土台になります。
保育者は、子どものありのままの姿・気持ちを受け止めることからはじまると思っています。

3.人とのつながり

3つ目は、人間関係です。
集団というのは、人の集まりですが、集団での活動に意欲的に参加するためには、”この人と一緒にしたい”という気持ちが育っている必要があります。
まずは、保育者との関係を基盤に、友達とのつながりができているか。
”友達と一緒にしたい”という気持ちをもつことができると、興味の幅も広がります。
”一緒だから楽しい”という経験をたくさん味わうことができているかが、大きなポイントです。

4.技術面

4つめは、”やってみよう”と思う気持ちを支える技術です。
”やりたい”という気持ちをもつことができても、それができるための力がないと、自分ではできません。
技術といっても、難しいことではなく、その時期に必要な経験ができているかが大切なのですです。
先日、お菓子をみんなで食べる場面で、袋を開けられない子がいました。
袋には、切込み線が入っているのですが、どのように開けたら良いかわからないために、食べられないのです。
指先を使った経験の少なさと共に、自分でできることを、できる時期にさせてもらえていない、という背景がうかがえす。
可愛さあまりに、または、親がやってしまうほうが早いために、自分でできることも、親がやってしまうことで、その子の力の芽を摘んでしまっていることがあります。
また、この技術面は、幼児期には、遊び・生活の中で身につけていくことが大切です。
そして、教えるだけではなく、子どもが自ら学んでいることの方が、実になるのです。
子どもは、大人をよく見ています。そこから習得していることも多いですし、自分で試したり失敗したりしながら身につけていることも多々あります。
そういう場面を大切にしたいと思っています。

5、保育者側の問題

子どもたちが”やってみたい”と思えるような環境をつくれているか、導入を工夫できているか、また、子どもがやってみたいと思える活動であったかということです。
保育者がさせている活動では、子どものモチベーションは低いです。
子どもが”やってみたい”と思えるように、保育者の配慮が問われます。

環境・導入だけでなく、上に挙げた3つも、これまでの保育の中で、どれだけ保育者が思いをもって保育をしてきたかが大きな役割を果たします。
”やってみたい”と思う気持ちをもつ姿には、たくさんの成長・発達がつながっているのです。
クラス活動に否定的であったり、消極的であるようなら、これまでのクラス運営・保育についてもう一度振り返り、自分の保育に視点をあてて考えていく必要があるように思います。

子どもの気持ちを大切にし、自信をもって進級できるよう援助していきたいと思っています。

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