子どもが変わるほめ方(1)~場面~
2017/12/28
いろんな種類のほめかたがある!
一人の子に対してほめるということ以外にも、色々なシチュエーションでの褒め方があります。
どの褒め方がその子にとって効果的か考えて褒めるようにしています。
皆の前でほめる
集団の中には、色々な子がいます。
控えめな子、自信をつけさせてあげたい子は、特に皆の前で取り上げ、ほめるようにしています。
以前クラスに一見おとなしめの子がいました。
しっかりもので、自分のできることを丁寧に一つずつこなしていく。
周りもよく見ているので、必要なことに気づいてさりげなく行動に移す姿もたくさんみられました。
けれど、決してアピールはしないけなげな様子が見られました。
一方、活発な子に紛れてしまい、自分の思っていることを言えずにいる姿も。
その子の良さをもっと周りに広げたいという思いもあり、人知れずしているその子の”素敵なところ”を皆の前でいっぱいほめるようにしていました。
その中で、周りの子もその子の良さを感じることができるようになり、保育者(私)がほめると、「よかったね」とその子にことばがけてあげたり「○○ちゃんがこんなことしてくれていたよ」などとその子の良さを共有することができるようになっていきました。
その中で、段々その子も「これでいいんだ」「これがいいんだ」と思えるようになってきたようで自分自身を発揮し、皆の前でもしっかりと自分の思いを伝えることができるようになる姿が見られました。
皆の前でほめるということは、周りの子にも良さが伝わります。そして、ほめられた子の自信にもなるのです。
一人ひとり、いろんな良さをもっていますが、一見伝わりにくい子もいます。
でもそのような一つ一つの姿をを見逃さずにいたいと思います。
(気を付けたいのは、いつも同じ子ばかりにならないいようにしたいです。)
一方、中には皆の前で褒められることで、行いをセーブしてしまう子の姿も見られます。
先日、私が椅子を片づけていることに気づいた子が、私と同じように片づけてくれている姿が見られました。
その気持ちが嬉しかった私は、「○○くん、ありがとう!!すっごく助かるよ!!」と思わず声をかけたのですが、直後、「しまった」と思いました。
非常に繊細で、緊張が強く、恥ずかしがりやな子だったからです。
「しまった」と思った直後、その子はすぐに椅子をその場に置き、その場を離れてしまいました。
あの時には、その子が椅子を片づけてくれたとあとのタイミングで、個別に声をかけたほうがよかったな、と思いました。
その子の性格や時期を見極めることも必要だと思います。
(ちなみに、今はクラスにも慣れ居場所を感じていることで、皆の前で褒められることを喜ぶ姿が見られます!)
周りをほめる
集団の中では、マイペースな子がいたり、集団を乱すような行動になってしまったり、様々な子の姿が見られます。
座って待つ場面で、うろうろしてしまう子、友達とのおしゃべりに夢中になってしまう子など・・・。
ついつい「座りなさい!」「しゃべらない!!」と言いたくなってしまいますが、怒るよりも、もっといい方法があります!
”こうしたらよい” ”こうすべき” という子の姿をほめて、間接的に問題となる行動をとっている子に”こうしてほしい”という姿を伝えるのです。
例えば、上記の、座って欲しい場面で、うろうろしている子やおしゃべりをしてる子の場合では、
「○○ちゃん、もう座ってるの?!早いね!!」「○○君、先生がお話しようと思っているのわかったのかな!?三角座り(=体育座り)で待ってくれてるよ!」「○○ちゃん、先生のおめめみて聞いてくれてる!先生のおはなし、一生懸命聞こうとしてくれてるんだね」など。
そうすると、周りにいる子も、「あ、そうすることがいいんだ!」「こうしたらほめてもらえるんだ!」と思い、自分で行動を修正する姿が見られます。
そして、ここぞとばかりに、行動を修正することができた子をほめるのです!!
「あれ?○○君も座れたね。先生が注意する前に自分で気づけたんだね。」などなど。
そうすると、次に同じような場面に出あったとき、自分で意識することができるようになっていきます。
これだと、子どもが自分で気づいて行動を修正することができるし、保育者も怒らなくていいし、子どもも、気持ちよく行動にうつすことができるます!
注意すべきは、嫌みで言ったり他の子と比較するということではないということです。
「○○君は、すごいけど、○○ちゃんは、だめだね」というふうなことばがけになってしまうと、自己否定してしまうようになるので、あくまでも、周りの子が前向きな気持ちで行動を修正することができるといいなと思います。
→子どもが変わるほめ方(2)~ほめることは、その子を豊かにすること~
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