保護者参加の初行事。「帰りたい」と号泣する親子についてのかかわり
2018/01/07
のけぞり、暴言を吐きながら泣きわめく子ども
今日は全学年が集まっての、保護者参加の行事でした。
行事がはじまり、しばらくして移動する際、園庭の隅ででうちのクラスの保護者とこどもが向かい合い、なにやらただならぬ雰囲気です。
様子を見に行くと、こどもが「帰りたい」と号泣し母親をたたいたり、暴れたりしています。
泣き方も尋常ではありません。
その子の思いを聞き事情を理解したあと、ふと見ると、お母様も涙がとまらないご様子でした。
きっとどうしようもできないこと、どうしたらいいかわかなないこと、つらい気持ちでいっぱいだったのだと思います。
周囲の目が気になられ、余計な思いをしてほしくなかったので、場所を変え、お母様と相談し、お母様にも気持ちを落ち着けていただけるよう別の場所で休んでいただき、また、母親が傍にいることで、こどもの気持ちが切り替え難いこともあったので、しばらく子どもは担任(私)と二人で過ごすことになりました。
焦らず寄り添う
まずは気持ちを受け止め、落ち着くようにことばがけスキンシップをはかるも、こどもはのけぞり大声で叫びながら号泣しています。
しばらくこの状態でした。
今日は長期戦だなぁと実感する私。
そのうち静かに涙するようになり、その後、ちらほら言葉がきかれるようになりました。
少し落ち着いてきたのかな。
その後、近くにあった植物に目を向け、私に知らせる姿が見られ、少しずつ気持ちが解きほぐれてきたことが感じられました。
すぐには活動にもどることにはつなげず、その子の思いが前に向くよう心掛け、その植物に関する話をするなかで、タイミングをみて、行事に参加するのではなく、様子をみにいくことを提案すると、肯定的なお返事が聞かれました。
前向きな気持ちをひきだしていく
抱っこしながら様子を見てまわりました。
その子には、行事に参加するよう促さず、敢えて周りの子に行事についての感想を聞き、間接的に行事の楽しさが聞けるようにする
中で、無表情ながらも少し興味をもった様子。
しばらく様子を見て少しずつ気持ちが切り替えられ心の準備ができてきたことを感じたので、タイミングをみながら母親へバトンタッチできるよう、抱っこから手を繋ぐ。
そして、その子が行事の様子を指さし私に伝えてくれたので、一緒にしてみる?と尋ねるとうなづいてくれる姿が見られました。
子どもが前向きな気持ちになったことが、きっとお母様の安心にもつながるはず。
この姿を見せてあげたい。お母様を呼びに行きたい。
でもお母様を呼びに行く間に、ここでこの子と離れて、その間に気持ちがゆらいでしまうのではないか、安定した前向きな気持ちのままお母様を迎えたいと思い、他の先生と連携をとり、お母様を連れてきてもらいました。
お母様が恐縮しながら来て下さいましたが、まだ目が赤い様子。
色々な思いで待っていてくださったのだと思います。
その後少し笑顔も見られるようになり、無事一日を終えました。
お母様が別室に行かれる前に、こんなに泣いているのに、帰らせてあげたい、でもここでこどもの言うとおりにして途中で帰ると、この先も同じようなことが起こるのではないか、とおっしゃっていました。
帰らせてあげたい という思いもありながらもその先を考えてくださったことが、一日を過ごすことができたことにつながったと思います。
「帰りたい」と大荒れだった気持ちを、ゆっくりと気持ちを調整し、一日を過ごすことができたこと、その子もよく頑張ったなぁと思います。
一件落着かと思いきや、まだまだ事件は続くのでした。
また次回のブログで書こうと思うので、よかったら見ていただければ嬉しいです。
情報交換・共有できるサイトを目指しています。
シェアしていただけるとありがたいです。よろしくお願いします。