先生セキララ日記 ~幼稚園の現場から~

幼児教育・子育てについて、幼稚園教諭の視点から綴ったブログです。現役の先生、保護者の方、これから先生になる人達と一緒に考えていくことを目指しています。

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個性をつぶす大人の言葉「みんな〇〇してるでしょ!」

久しぶりの投稿となります。
仕事に追われ精神的・体力的、そして時間的に手が回らずなかなか更新できずにいましたが、少しだけ落ち着いたので最近感じたことを書きたいなと思います。

保護者からも先生たちからもよく聞く言葉・・・「みんな〇〇してるでしょ!」
その言葉の裏にある意味は「みんな〇〇してるのに、なぜあなたはそうしないの?」「みんなが〇〇してるんだから、あなたもそうしなさい」ということ。
暗に〇〇をするように促す言葉でもあります。

一方子どもが芳しくないことをしたときに「みんなしてるもん」と言うと、大人からは「みんながしてたら自分もしていいの?」「みんながしているからってしていいわけじゃない!」と言われます。
なんと理不尽な!!

話を戻しますが、「みんな〇〇しているんだから」と、つい言ってしまいがちな言葉ですが、”みんながしているから”という理由で、一方的にその子にも同じようにさせようということは、場合によっては、その子の個性がなくなってしまうことにもつながりかねません。

みんなと同じことをさせようという前に、その子が〇〇をしない理由について、まずは考えてあげるべきです。
そして子どもの気もちに共感したり受け止めたりしたうえで、その子が納得できるように伝えると、子どもは自主的に〇〇をするのではないでしょうか。
「みんながしているから」というだけで特にほかの理由がみあたらないのであれば、時には無理にしなくていいこともあります。

「みんながしているからしないさい」とただ一方的に言うことは、子どもの気持ちを無視して、大勢に合わせることだけに視点をおいた言葉でもあるように思います。

子どもがなぜしないのか、そこに思いを馳せると、かける言葉が違ってきます。
気持ちを受け止めてもらった上でしなければならないことを言われるのと、最初から「みんなしているんだからあなたもしなさい」と一方的に言われるのとでは、そのあとの子どもの心もちが変わってきます。

子どもに何かを促さなければならないけれども、しようとしないというときには、「みんながしているから」という理由ではなく、子ども自身がしたい・そうしなければならないと感じられるように、理由やそれをすればどんないいことがあるかということを伝えたり、その子が〇〇をすることができるように気持ちの区切りをつけられるよう援助したりすることが大切だと思います。

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