先生セキララ日記 ~幼稚園の現場から~

幼児教育・子育てについて、幼稚園教諭の視点から綴ったブログです。現役の先生、保護者の方、これから先生になる人達と一緒に考えていくことを目指しています。

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子どもの育ちを支える・信頼される連絡帳を書くための8つのポイント

2018/01/04

幼稚園では連絡帳をつくっていないところ・自由なところなどがあります。

保育園では子どもが寝ている間に連絡帳を書かれていることが多いようですが、幼稚園では保育時間外に書かれていることが多いです。家に持ち帰って書くこともあります。
仕事時間外に書いていること多いので、負担は大きいですが、連絡帳を書くことで、園とご家庭とで連絡を密にする大切な機会ととらえています。

では、子どもの育ちを支え、かつ信頼をしてもらえるような連絡帳を書くには、どういうことを念頭において書いていけばいいのでしょうか。

連絡帳を書くときに大切にしたい8つのこと

子どもの様子を書く

その日、またはここ最近の子どもの園での様子を伝えます。

  • どの遊具・おもちゃでどんなふうに遊んでいたか
  • 友達関係
  • 活動の取り組み方
  • 生活面
  • その子の行動や活動、遊びの中で先生が感じた事、嬉しかったこと

などを具体的に伝えます。
けれども様子を伝えるだけでは、子どもの思いや成長まではしっかりと伝えることはできないので、子どもの様子から考察し以下についても記していくとより深い連携ができると思います。

子どもの思い・心情を書く

上記に書いた様子の中で、子どもがどんな思いで取り組んでいたのか。もっと深くいうなれば、こどもの心の移り変わりまでかいていけると精神的な成長が伝わりやすいでしょう。

成長を書く

子どもの成長がわかると保護者は嬉しい気持ちになられますし、園での成長をご家庭と共有することができます。
どんなことができるようになった、ということも成長ですが、結果だけでなく成長の過程、そのとき子どもがどんな思いをもてるようになったのかまで書いていけると先生との信頼関係もできてくると思います。

問題行動や子どもの不安・緊張など気になることが続いた場合に知らせたいことは丁寧に書く

毎日を過ごす中では、きっといいことばかりではないですよね。
友達を傷つけることが多い、嘘をついてやり過ごすなど、子どもの成長過程の中には、見逃せないこともでてきます。
いいことばかり書いて、そいううことは一切書かれておらず、他のお母さんから聞いて知るということになれば、余計にショックを受けられるのではないでしょうか。
また、保護者の方から、「手が出ていないか」との心配が記されているにもかかわらず、伝えないわけにはいきません。
見逃せないことなら、ご家庭と協力して解決していくとが、その子にとって一番大切なことです。

気になる行動…例えば「噛んだ」「たたいた」「嘘をついてやりすごした」ということだけを書くのではなくて、なぜそいうことが続いているのか、子どもの思いを汲んだり、解決に向けて一緒に考えていく姿勢を見せることが大切です。

ただ、マイナスに捉えられそうなことは、文章だけでは誤解をうみやすいため、連絡帳よりも口頭で伝えたほうが良い場合があります。ご家庭や状況によって判断するとよいと思います。

園での援助方法・方針を書き、ご家庭での援助につなげてもらう

上に書いた「噛んだ」「たたいた」「嘘をついてやりすごした」などの問題に感じている行動について、園ではどのような援助をしているのかということを書くと、園での支援方針も伝わりますし、ご家庭でつなげてもらうことができます。
大切なことは問題行動を伝えるということではなく、一緒に解決方法を見つけたり、子どもの育ちをサポートしていくことなのです。

保護者の思いに寄り添う言葉、ねぎらいの言葉を添える

毎日家事・育児をすることは本当に大変なことだと思います。
そのことをわかってくれる人が傍にいるということは、保護者にとって大きな支えになると思います。
保護者の思いを汲んだ言葉を添えられるようにしています。

連絡帳を書くと、保護者が何かしらをかいて返して下さる場合がほとんどです。
連絡帳を読むときには、なんとなく読むのではなく、以下のことに重点を置き読むといいと思います。

肯定的に書く

例えば、「片づけない」ことを伝える場合は、「片づけをしませんでした」というだけではその子が身勝手という印象をもたれてしまうことがありますが、→「遊びが楽しくてなかなか片づけに気持ちをむけることができませんでした」と記すと、子どもの心情がつたわります。

言葉遣いに気をつける

話し言葉や友達に手紙を書くような言葉にならないように気をつけましょう。相手を敬い愛情がつたわるような書き方になるといいですね。

連絡帳を読むときのポイント

保護者の思いを知る、察する

自分の書いたことに対して、また子どもについてなど、保護者がどう思っておられるのかということをしっかりと捉えないといけません。
そこで意思疎通できていなかったり思いのギャップがあると感じる場合があります

家庭での様子を知る、援助に繋げる

ご家庭と園では子どもの様子が違うことが多々あります。
ご家庭でどのように過ごしているのか、どんな姿が見られるのかということを知る大切な機会と捉え、連絡帳に書いてくださっているご家庭での姿を園での生活や援助に生かしていくことも、連絡帳をやりとりする意義の一つとなります。

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