けんか=悪いことでなない!「ごめんね」「いいよ」というかたちだけの解決にならないように・・・。
2016/07/17
子どもはトラブルの中で学んでいく
年少の時期に、保護者の方から、友達とのかかわりの中で、「たたく」「噛む」「泣く」、またその逆で「たたかれた」ということへのご相談を頂くことが多々あります。
まだうまく言葉がでてこないことや感情の抑制ができないことで、言葉より先に手が出たり噛んだりする姿につながるのです。
結果友達とのトラブルになりますが、このトラブルや友達とのかかわりの中で、人間関係の築き方を学んでいくのです。
トラブル時の、大人のかかわりかた
この時に、保育者や大人がどのような仲介に入るかが大切だと思っています。
乳児期には、友達に悪いなと思うことをしたときには、「ごめんね」って言うんだよ と知らせる意味で、「ごめんね」を促す場合もあります。
だけど、気持ちが複雑になってきているときに、
「ごめんね」「いいよ」
というかたちだけの解決で、ひとまず一件落着にしてしまうのでは、子どもの学びの機会を奪ってしまいます。
なぜたたいてしまったのか、気持ちを汲み取り言葉にしたり、子どもが自分で言えるようなら思いを引き 出し、相手の子に伝える事、
その上でたたかれた子の表情に気づかせたり、嫌な思いをしてることを伝え、互いの思いに耳を傾けながら、どのようにして遊ぶことがいいのか一緒に考えたり知らせたりすることが、この先の友達関係を育んでいく基礎になります。
子どもは、友達とのトラブルの中で、自分のしたことがどういうことなのかや相手の気持ちを知ったり、どのようにかかわるのかを考えるきっかけとなったりして、人とのかかわり方を学んでいます。
その場にいなかったときの援助
おうちで「たたかれた」という言葉を聞かれることがあると思いますが、年少のこの時期の子どもたちは、前後の状況をうまく伝えることが難しく、されたことだけが印象に残ってしまっていることがあるので、「されて、嫌だったね」だけでなく、友達の思いに目をむけられるようにしたり、どんなふうに解決していけばよいのか一緒に考えていただけると、解決していく力が身につくと思います。
また、「幼稚園に行く前に、毎日おともだちをたたいたらだめだよって言って送り出すんですけど・・・」
ということをおっしゃられることがありますが、こどもは体験の中で学んでいます。
体験と言葉が結びつかないと、行動につながらないように思います。
けんか=悪いこと
ではなく、その先につながる大切な姿です。
その都度その都度の体験の中で学んでいけるように一つ一つの姿を丁寧にみていきたいと思っています。
情報交換・共有できるサイトを目指しています。
シェアしていただけるとありがたいです。よろしくお願いします。