先生セキララ日記 ~幼稚園の現場から~

幼児教育・子育てについて、幼稚園教諭の視点から綴ったブログです。現役の先生、保護者の方、これから先生になる人達と一緒に考えていくことを目指しています。

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子どもの育ちを支える・信頼される連絡帳~事例3~

2018/01/07

連絡帳って、いいことはたくさん書くことができるし、書いていても嬉しくなったり、保護者の方からも喜ばれたりして、書いた後やお返事をもらった後は、一つプラスの気持ちになります。

でも”言いにくい事”は、慎重になってしまいますよね。

今日は、”言いにくい事”を伝えないといけないときの連絡帳の事例を書いていこうと思います。

友達を傷つけることが続いている子についての連絡帳の書き方事例(5歳児)

今日は暖かかったので、幼稚園の近くの〇〇まで散歩に行きました。
○○ちゃん、そこで木の実を発見され、いくつも拾っては大事そうにポケットに入れておられるお姿が見られました。

さて、○○ちゃんですが、友達とのかかわりが増え一緒に過ごすことを楽しまれていますが、互いに自分を出せるようになってきたことで、口げんかになったり手が出たりするお姿が見られるようになっています。
今日は、友達がトイレに入っていたところ、扉が開かないように抑えておられ、友達が泣いておられたのですが、私が目にすると、走って逃げて行かれるご様子が見られました。
午後には、他の子とおもちゃのとりあいになったようで、友達の腕を嚙んでしまうご様子が見られました。

理由をお尋ねしたところ、「むかついた」とのことでしたので、なぜむかついたのか○○ちゃんの思いをお伺いし共感したうえで、他に方法はなかったのか・どうすればよかったのかを一緒に考えると共に、してはいけないことの確認をしました。
思いが言葉にならず、悔しい気持ちがそういった行動に出てしまったようです。
一方で友達と仲良くしたいという気持ちももっておられるようですので、トラブルが起こった時には、○○ちゃんの気持ちを言葉で表せるように、○○ちゃんの思いを引き出せるよう援助したりこちらが代弁したりして、伝え方を知らせていけるようにしていきたいと思います。
また、かっとなると分別がつきにくくなるようですが、落ち着かれるとしてはいけないこと・していいことの区別がつかれるようですので、感情が溢れでたときには、思いを整理し、まずは落ち着けるよう配慮したいと思います。

「トイレで友達をとじこめていました」「噛みました」だけでは、何の解決にもなりません。
様子をお伝えしたうえで、なぜそのようなことになったのか、また園ではどういうふうに援助していくのか、というところまで書かないと、ただ保護者に不安や心配事を与えるだけになってしまいます。
そして、書きっぱなしではなく、援助をする中で、また園生活を過ごす中でどんなふうに変わっていった、などその後の報告も忘れずに伝えないといけないと思います。

また、文章だけでは誤解をうみやすかったり、伝えたいことがつたわらなかったりする場合があります。
気になることについては、口頭でお伝えしたほうがいい場合があります。
連絡帳で伝えた場合にも、その日のうちに口頭で、より具体的に、また前後関係、これまでの様子などを伝えることで、互いに信頼しあって育ちをサポートすることができる場合があるように思います。

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