先生セキララ日記 ~幼稚園の現場から~

幼児教育・子育てについて、幼稚園教諭の視点から綴ったブログです。現役の先生、保護者の方、これから先生になる人達と一緒に考えていくことを目指しています。

トイレ 幼児教育・子育て全般

トイレに行かない子・おしっこがでない子 case3

2018/01/04

先日から「トイレ」に関する子どもの様子、手だてを事例別に取り上げています。

トイレに行かない子・おしっこがでない子 Case1では、緊張が強く、トイレに行ってもおしっこが出なかった子、トイレに行かない子・おしっこがでない子 Case2では、幼さから身の回りへの意識が弱い子についての事例を書きました。

今日も一つの事例をもとにみていきたいと思います。

どんな子?

年齢:3歳
性別:男
性格:

  • 好奇心旺盛
  • 人懐っこい
  • 甘え上手
  • 自由奔放
  • やんちゃ
  • 納得するまで行動に移さない
  • 入園前、保護者からおむつがはずれていないとの相談を受ける

様子

  • case2の子と同様、身支度に気持ちが向かないことが多い。
  • 遊びたい気持ちがいっぱいで、トイレに行くことの声掛けをしても、遊びがやめられず、トイレにいくことに気持ちがむけられない。
  • 遊びの途中でトイレに行かそうものなら泣き叫んで抵抗する。
  • トイレに行くことの声をかけると、時間がたっているにも関わらず「さっき行った」ということがあり、時間の感覚がつかめていない。
  • おしっこの失敗が多い。

手だて

  • 家庭ではおむつで過ごしているとのことなので、着替えさせる手間は厭わないので、パンツで登園してもらえるよう保護者に伝える。
  • おしっこの失敗をしてもパンツの中でたことで、”気持ち悪い”という感覚を味わえるようにする。
  • おしっこを失敗した時には叱らず、”気持ち悪い”ことへの共感をし、おしっこはトイレでするということがわかるように声をかける。
  • おしっこが出るタイミングを見計らってトイレに行くように促す。
  • 一日の生活や活動の区切りでトイレに行くように言葉がけ、トイレに行った後の活動に期待をもてるようにする。
    (本児の興味のある活動や食事について伝え、トイレに行っていないと楽しい時間にトイレに行きたくなってしまい、参加できなくなる、ということを伝えていました。)
  • 遊びの途中で、トイレに行きたそうにしている時には、使っていたおもちゃをそのままその場所においておくことの約束をする、または、他の子の目にとまって本児が使っていたおもちゃを持っていかれないように、他の子の手の届かないところにおいておいたり、本児とおもちゃをおいておく場所を相談したりして、トイレ後も遊びの続きができるということがわかるようにする。
  • トイレに行くときには、本児の好きな子・仲良しの友達と一緒に行くことができるように配慮する。

ということを主にして働きかけていくなかで、自らトイレに行きおしっこをすることができるようになりました。
また、自由奔放で頑固なところもあったものの、保育者との信頼関係ができたことで、ことばがけを素直に聞いてくれるようになったこと、下からの3つの援助がこの子に合ったようでした。

一人ひとりの性格や様子から援助を考えていけるといいな、と思います。

トイレに行かない子・おしっこがでない子 Case1

トイレに行かない子・おしっこがでない子 Case2

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